【首都圏の引っ越し】オリンピックの前後、どっちがいい?

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、東京オリンピックは2020年から2021年に延期されました。
2021年は、様々な課題がありつつも開催に向けて準備が進められています。
現在、首都圏への引っ越しを考えている方は、そのせいで引っ越しのタイミングに悩んでいるでしょう。
首都圏への引っ越しで、オリンピックと関係する注意点を解説します。

目次

オリンピックと引っ越し

東京オリンピックは、本来なら2020年に開催される予定でした。
しかし、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、その予定は延期となりました。

オリンピックで懸念されたのが、東京都を中心とした首都圏に多くの人が集まるのではないか、ということです。
普段なら地方に在住している人でも、仕事に支障がなければオリンピックを観戦するために首都圏へと一時的に引っ越してくる可能性があります。

ところが、2021年前半の段階では、それどころではなくなっています。
新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴って複数回出されている緊急事態宣言の影響もあり、人が多い東京都からその周辺地域である首都圏エリア、もしくは地方へと引っ越す人が増えたのです。

仕事も、リモートワークに切り替わった人は地方在住でもそれほど影響はありません。
通勤のことを考えて神奈川県や栃木県、埼玉県などの首都圏に引っ越した人もいれば、地元であったり、ゆかりがあったりする地方へと引っ越した人もいます。

そのため、首都圏の賃貸需要として見た場合はそれほどの変化はありませんが、東京都内に限ると賃貸需要は若干低下しつつあります。
では、2021年の東京オリンピックでその需要はどう変化するのでしょうか?

今回の東京オリンピックは、本来の形とは異なります。
開催時期が1年延期されたこともそうですが、新型コロナウイルスへの対策も必要です。
また、現在は観戦も可能とされていますが、今の状況では確実とも言い難い不安定な状況です。

元々は観戦に行きたいと思っていた人も、現状を鑑みて諦めることも少なくありません。
また、1年延期されたことで熱が冷めたという人もいます。
そのため、元々予想されていたほどの観客数にはなることは恐らく考えられないでしょう。

賃貸需要も、元々予想されていた状態よりは少なくなります。
結果として、賃貸物件は探しやすい状況となります。
引っ越し先が決まっていないのであれば、選択肢が増えるのです。

賃貸物件の家賃の変動について

需要の変化によって気になるのが、家賃の変動です。
しかし実は、この点についてはそれほど気にする必要がありません。
家賃は、そう簡単に変動しないからです。

賃貸物件の家賃は、地価や物価が大きく変動しない限り、そうそう変わりません。
なぜならば、借地借家法という法律で、そう定められているのです。

また、現在空いている部屋の分だけ家賃を変更することもできません。
もし変えるなら、その物件の家賃を全体的に変えなければ不公平感が出てしまうからです。
現在住んでいる人にとっては家賃が値下がりするならともかく、値上がりするというのはなかなか受け入れがたいことです。
そして、賃貸物件においては借りている人のほうが権利は強いため、無理に退去させることもできません。

このような理由もあり、めったなことでは家賃も変わりません。
賃貸需要の変動が多少あったとしても、一朝一夕に変わることはあり得ないのです。
結果として、家賃の相場変動を気にして、引っ越しの時期を考える必要はないといえるでしょう。

引越し料金と予約について

引っ越しをするなら、引っ越し業者を利用することになります。
その際にかかる料金やその予約のしやすさなどから、引っ越しの時期を考えることもできます。

他のページでも詳しく解説しておりますが、引っ越しには、繁忙期があります。
特に多いのが3月で、その前後の2月、4月も混み合っています。
この時期は、進学や就職で引っ越す人が多いからです。

そして、この時期の引っ越し料金は割増しになってしまうのです。
業者によって割増料金になる時期は異なりますが、3月はほぼ確実に割増し料金です。
業者によっては、2月になった時点で割増料金になることもあります。

また、5月はゴールデンウィークを利用して引っ越す人もいるため、この時期も混むことがあります。
9月も、会社員の転勤などが増えるため、混みやすくなります。

混み合う時期になると、予約も取りづらいのです。
予約をしようにも、自分が希望する時間帯に空いているとは限らないので、時期をずらすか空いている時間帯から選ぶことになってしまいます。

東京オリンピックの期間の引越し料金と予約状況は?

一般的に、引っ越しに向いているといわれるのは、6月と10月です。
しかし、2021年に限って言えば、6月や7月はあまり引っ越しに向いているとは言い難いのです。
それは、東京オリンピックの影響です。

開催日が近づき、首都圏のあちこちで工事が行われたり、オリンピック会場の周辺は、交通規制が行われているため、交通にはかなりの制限がかかります。
この為、普段通っている道も通りにくくなり、通常より引っ越しにかかる時間が長くなることが予想されます。

そうなると、引っ越し業者も普段通りに仕事がしづらくなります。本来なら1日3件の仕事ができたはずが、2件しかできないこともあり得ます。
こういった状況もあり、予約も取りづらくなっているのです。

ただし、それならオリンピックが終わった後ならいいのかといえば、そうとも限りません。
現在、新型コロナウイルスのワクチンが急ピッチで用意され、適宜投与されています。
そのため、オリンピックが終わるころには新型コロナウイルスの感染拡大もひと段落している可能性が高いのです。

それはいいことなのですが、そうなると今までリモートワークで働いていた人が首都圏へと戻ってくることになります。
会社も、感染拡大の恐れが亡くなったら以前のようにオフィスで働くことを望みます。

その結果、引っ越し業者は繁忙期並みの忙しさを迎えます。
そうなると、臨時で割増料金を設定する可能性もあるのです。
予約もできず、料金も高くなることで引っ越しがスムーズにできなくなってしまいます。

オリンピックの前と後、引っ越しするならどのタイミング?

結局、首都圏に引っ越すのならオリンピックの前と後、どちらがいいのでしょうか?
結論としては、特に問題がないのであれば、オリンピック開催前に、早めに引っ越してしまう方がベターでしょう。

オリンピックの前に問題となるのは、交通の便が悪いということだけです。
しかし、これはオリンピック後に撤収作業もあるので、しばらく続きます。
そのため、前でも後でもそれほど変わらないのです。

オリンピックに向けて地価も上昇してきましたが、現在はすでに下落へと転じています。
そのため、地価が下がれば家賃ももっと下がるのでは?と期待して待とうと思っている人もいるのですが、先ほども言ったように家賃はそう簡単に変えることができません。

つまり、オリンピックが終わるまで待っていたとしても、家賃の面では特に変わることがないのです。
そうなると、待っていたとしても無駄に終わることになります。

今ならまだ、賃貸物件にも空きが増えています。
オリンピックの開催も近づいているので、引っ越しを考えているなら今すぐ準備を始めるのがおすすめです。

まとめ

引っ越しの様相は、東京オリンピックの開催と新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、例年とは大きく異なっています。
今後、再開発が進むにつれて新築の物件も増えていきますが、そういった物件は家賃が高いため、築浅の手ごろな家賃の賃貸物件を探すことをおすすめします。
もし、この時期に首都圏で良い物件を見つけたなら、今すぐ引っ越しを決めてしまってもよいといえるでしょう。